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2025.7.16EXPO 2025 OSAKA【建築編】

アート編、パビリオン偏と続き今回ご紹介する内容は建築編です。

大阪万博の最大の建築物にしてメインの大屋根リング。

設計、監修を手がけたのが、万博会場のデザインプロデュースも務めている建築家、藤本壮介です。

 

大屋根リングは一周約2キロメートル、高さ20メートルの巨大な木造建築物であり、ギネス世界記録にも認定されています。

こんなにも巨大な建築物、どのような構造が用いられているのかというと日本の伝統的な「貫」を用いた工法で造られています。

(貫=木造建築で柱と柱の間を水平方向に繋ぐ横材)

この貫を使った構造は誰しもが知る清水寺でも用いられています。

くさびを用いて柱と梁を連結しますがこの大屋根リング、木のくさびのみでは強度が足りないため金属製の特殊なくさびが使われ構造を保っています。

柱の間隔もヒューマンスケールで考えられており、3.6メートルと住宅に近い間隔で配置されています。

リングの下では若者から年配まで、お弁当を食べていたり、ベンチに腰を掛けている人やレジャーシートを敷いて休憩されてる方たち、多種多様に空間が使われている様子でした。

休憩しているだけでも木のぬくもりを感じたり、圧巻するその構造に飽きがないので非常に有意義な時間が過ごせると思います。

 

大屋根リング上部では草花が芽吹き、人工的な植栽を感じさせないような配植の仕方で、丘の上に立っているような感覚でした。

地上から海側のリングを見たときに、リング上にある反射板が空と同化し浮いているように見えました。

大屋根リングは巨大な建築物だが閉塞感がでないような造り、工夫がとても多くみられ、こういった手法は高層ビルや住宅にも応用できる部分がたくさんあるのではないかと思いました。

近年では世界的に見ても木造が注目されており、日本でも木造高層ビルの計画も相次いで発表されています。

大屋根リングもこれからの木造建築物の足掛けとなるような新しい取り組みが沢山あるので、この先の建築物も楽しみです。

 

最後にパビリオン偏では紹介されていないパビリオンについても少しだけ触れたいと思います。

 

 

このポルトガル館は日本の著名な建築家・隈研吾氏がデザインしたパビリオンです。

パビリオン自体にはリサイクル漁綱やサステナブルな素材が使われており、約一万本もの吊り下げられたロープが印象的なデザインとなっています。

ロープの隙間からは太陽の光が差し込み、風が通り抜け、ロープが揺らめき、海洋の動きのダイナミズムがパビリオンの「脱構築」によって表現されていました。

猛暑の中でもとても涼しく思えたパビリオンの一つです。

 

 

「いのちを磨く」のシグネチャーパビリオンnull²(ヌルヌル)

メディアアーティストの落合陽一氏がプロデュースしNOIZが建築デザインをしたパビリオンです。

この大小のパビリオンの外装幕には特殊なミラーが使われており、内部のロボットアームにより伸び縮みし歪んで見えるようになっています。

パビリオンの目の前に行くと重低音に合わせミラーが細かく振動しているのが目で見てわかりました。

残念ながら抽選に当たらず中へ入ることはできませんでしたが、外から見ているだけでも視覚と聴覚で体感することができるパビリオンでした。

 

これにてEXPO 2025 OSAKA【建築編】は終了となりますが、

再度大阪万博に行った際、新しい発見があればブログでお伝えしたいと思います。

 

まだ万博に行けていないよって方がいましたら是非足を運んでみてください。

 

 

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平岡

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