そのブランドが人気である理由のひとつが、高い彫金技術といわれます。また非常に高純度なシルバーの品質も、このブランドがファンを魅了する理由のようですが、何よりクロスやタガーをモチーフとした圧倒的なデザインがブランドをバイカーファッションからハイブランドへと押し上げた要因だといわれています。今回のリノベーションプロジェクトではそんなブランドの意匠性やフィロソフィーをオマージュし、デザインをしています。ポイントは建物の立地と形状を活かした色彩とサイン計画です。ブランドが一見してそれとわかる世界観を魅せるように、本計画も一見してその世界観を知らしめるような建築空間としました。既存の外壁タイルを引き立てるブラックの彩色を施し、ホワイトのエントランスゲートを浮かび上がらせます。重厚さを演出するブリックの袖壁を抜けた先に広がる空間は、狭小ながらもその世界観を感じるインパクトを持たせました。特に正面に座るメールボックスはグラフィックと組合せることで本来の目的にない演出効果を発揮します。モノトーンに強く引き締まった内外の空間はエリアの新しいランドマークとなります。

• 外観エントランス
• ホール
• 外壁カラーリング
• その他共有部