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2022.8.13もうひとつのインターデザイン
◆陽の沈まない建物 特別養護老人ホームアステリスク◆

◆◆あまり知られていませんが、外リノでおなじみわたしたちインターデザインでは、リノベーションのほかにもさまざまな業態の建築デザインを監修しています。
分譲マンション、学校、商業建築、老人施設、オフィスビルなど、その内容は多岐にわたっています。わたしたちが携わる建築デザインに共通するテーマは、“良い外観には良い内部空間が宿る”というデザイン理念に基づいています。“もうひとつのインターデザイン”では過去、現在の多種多様な作品をご紹介していきます。◆◆

今回のアーカイブは大阪府下にある特別養護老人ホームです。南北に延びる大きな建物に、終日陽が差し込むようデザインに工夫を凝らしました。スタイルはすっきりとした数寄屋建築とし、お年寄りにも親しみやすい心地よさを求めています。まだ不足している特別養護老人ホームですが、有料老人ホームと比較し、施設の質、建築の質などにこだわる施設が少なく、そういった意味で特別養護老人ホームもデザインによる快適性を実現できる事例になればと願います。

水平に伸びやかな平面計画を引き立てる深庇とガラス手摺を採用しました。ガラス手摺により、周辺の民家への圧迫感の軽減を図ると同時に、高台にある居室から、周辺環境への眺望を図っています。

とても長いガラス手摺は、アルミルーバーで和の要素を付加しながらリズムを整えています。

駐車場からのアプローチを杉の連格子が誘導します。深庇とのコントラストが数寄屋独特の優雅さをみせています。

お出迎えのエントランスは白木でまとめています。出来るだけ壁面を造らず、抜け感を造ることでお年寄りの孤独感を払拭し、安心を感じる開放的な空間を目指しました。

天井をすっきり見せるため、ライン照明を主体にライティング計画をしています。格子だけで仕切られた事務室やガラス張りの応接室など、地域に開かれた施設を印象付けるデザインです。

終日陽が差し込む明るいダイニングルーム。

ベッドに横たわりながら眺望が楽しめる。ガラス手摺ならではです。このように全ての空間に陽が差し込む、陽の沈まない建物。コンセプトに沿ったデザインがカタチになりました。

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